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「オオババと芭蕉布」。
やさしい文章で引き込まれていっきに読んでしまいました。
スッと物語を本で読むようでした。

オオババと後を追うパンツ一丁の男の人(笑)、
熱い空気と坂道。光景が目の前に広がるようでした。
「神様に付いて行くもんじゃなかろう」というくだりは、
とても印象的でした。

信仰と生活が密にある暮らし。
とても大切だと思います。
神様であれ、自然であれ、何かを敬う気持ちが
暮らしの中にあること、大事だな・・・と。
なにも無いところから、1つ1つ暮らしをつくる、
手間と時間と思いをかけて、
力のとどかない所は神様にお願いする。
私が生まれ育った田舎の家にも
そういう感じが残っていました。
(今住んでいるところより、もう少し山奥の田舎でした)
祖父母が暮らしのいろんなところで、それを教えてくれました。

残念ながら自分でそれを実践するほど身についてはおらず、
聞こうにも祖父母は他界してしまいましたが、
そんな暮らしを感じさせてもらえたことにとても感謝しています。

昭和47年生まれの私が、祖父母の家で暮らしたのは
58年までの11年間。
年代的にも重なって、
懐かしく温かい気持ちで読ませていただきました。
見たことも行ったことも無い南の島と
岐阜の山奥を重ねてしまうのですから、
勝手なものですが・・・。

さこうゆうこ
日々ガラス製作所